教育の予算は自治体次第
地域によって教育内容に差がつかないようにするため、これまで小中学校には国が手厚くサポートをしていました。しかし教育の構造改革や自治体の財政難により、地域の教育格差が生まれるのではないかという懸念が持ち上がっています。世界レベルでみても日本の教育予算は平均以下という現状なのです。
地域財政格差が教育格差に
地域の公立学校は小学校、中学校は主に市町村が、高校は主に都道府県が設置しています。自治体はそれぞれ教育予算を持っており、学校の運営費や維持費にあてています。
自治体だけで全ての教育費をまかなうことはできないため、教職員の給与や校舎の建築費などは国が一定の割合で負担をしていることもあり、かつての教育内容は「横並び」意識が強かったのです。
しかし、ここ10年で地方分権化が進み、教育の内容も自治体が自由に行える部分が広がってきました。
少人数指導を実現したり、小学校に英語のネイティブ教員を派遣するなど、独自の取り組みをする自治体も増えています。しかし、これらの予算はすべて自治体が負担しなければなりません。例えば埼玉県の志木市では小学校で25人学級を実現するために5000万円を市が負担しました。三鷹市では3000万円をかけて小中一貫カリキュラムを作っています。
教育予算は教育内容だけでなく、施設や設備にもかけられます。子ども達が1日の多くの時間を過ごす校舎の耐震補強工事は自治体の最優先課題となっていますが、大規模改修になると1校1億円もかかる場合があり、教育予算を圧迫しています。校内でインターネットを自由に使える「校内LAN」の整備も、自治体で大きなばらつきがあるのが実状です。
財政規模が大きな東京都心部や政令指定都市にはゆとりがありますが、そうでない自治体や、市町村合併などで財政基盤が不安定な自治体では、思うように教育予算を確保できない場合もあります。地方分権時代の流れで、自治体がユニークな教育を行えるようになった反面、経費は自治体の自己責任という時代に入っているのです。
日本は教育低予算国!?
経済協力開発機構(OECD)の調査によると、国内総生産(GDP)に対する教育支出の割合は、日本は2004年が2.9%で、ギリシャに次いで加盟国中の下から2番目であることがわかりました。OECD平均は3.8%で、アイスランドやニュージーランド、イスラエル、スウェーデン、デンマークなどが平均以上の高い水準を保っています。国が教育にかけるお金が少ないうえに、自治体ごとに教育予算が違っている。そんな状況に今の子ども達が置かれていることは意外にも知られていないのです。
■日本の教育予算は平均以下

2008年1月25日


























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