学校の成績の比重が低下。学力至上主義の入試に こうした中で、高校入試はどうなっているのでしょうか。ここ数年、各都県の公立高校が激しい動きを見せています。それぞれが「魅力ある高校づくり」を標語に改革に取り組み、現代的な教育の形を積極的に提案するようになりました。
公教育混乱のあおりで学力不安にさらされる中学生
中学時代には、自分の将来像がおぼろげながら形になり始めます。一人ひとりの個性に応じて夢はさまざまでも、それが充実した人生—意義のある仕事につき、世の中に貢献する生活—をめざしていることにちがいはありません。
こうした憧れを現実に変えていくためには、高校・大学と続く学生生活の中で、しっかり勉強して実力を身につけ、また、的確な学校選びによって自分自身が大きく成長できる環境を求めていくことが必要です。
思えば、現在の小中学生はゆとり完成型の指導要領のもとで大事な時期を過ごしてきました。学力低下の元凶と厳しい批判を受けた文部科学省は早々と方針を180度転換し、今後は指導の厚みを重視していくようです。それは結構なことですが、不運なのは今の小中学生です。公教育が改善されていけば、学力の谷間の世代になってしまうおそれも出てきました。
状況に流されず、いかにきちんとした学力を身につけるか。子どもたち一人ひとりが、少し理不尽な形で重い課題を背負わされているといえるでしょう。
学校の成績の比重が低下。学力至上主義の入試に
こうした中で、高校入試はどうなっているのでしょうか。ここ数年、各都県の公立高校が激しい動きを見せています。それぞれが「魅力ある高校づくり」を標語に改革に取り組み、現代的な教育の形を積極的に提案するようになりました。
その変化の核心は、入試制度にはっきりとあらわれています。首都圏公立高校の入試形態を見てください。すべての都県で、従来の調査書=学校の成績の比重を下げ、学力(当日点)を重視する方針へと転換が図られています。
そうなった理由は簡単、「魅力ある高校」とはまず第一にレベルの高い学校、つまり大学進学に有利な学校であると、世間一般では考えられているからです。私立との競争で生き残るためには、選ぶ側の論理を取り入れるしかありません。
既に、公立と私立が大学合格実績という同じ土俵で激しく競い合う時代が始まっています。子どもたちはいま、「教育は家庭の責任」「頼りになるのは自分自身の学力だけ」という状況を生きているのです。
中学
ゆとり教育の影響で学力谷間世代に- 文科省は学力重視に反転
- 学力谷間世代になるおそれも
- 成績格差で受験が2極化
高校
公立私立ともに入試の「学力化」が進行- 都立トップ校の大学合格実績が上昇。他校を引き離し始めた
- 神奈川で自校問題が10校に
- 千葉は前後期とも「学力」勝負が定着
- 埼玉前期も総合問題実施で学力入試に
- 私立国公立を問わぬ熾烈な大学合格実績競争
大学
厳しさを増す生き残り競争によって序列化が急速に進んでいる- 難関大を中心に入試は多科目化
- 全入時代到来で「価値ある大学」の選別が加速
- 国立大法人化が招く聖域なき生存競争の激化
- 補助金も実績や研究・教育の質に応じて選択的に配分
- 評価の高い大学が益々強くなる
- ロースクール制度で法曹界への門戸が広がる

2008年1月22日



























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