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10月-1 H-ⅡBロケットが紡ぐ宇宙への夢

9月11日、種子島宇宙センターから打ち上げられたH-ⅡBロケットは、計画どおり国際宇宙ステーションに補給機を無事送り届け、100%の大成功を収めた。
今回の実験は、宇宙開発の歴史の中でどんな意味を持っているのだろうか。

米ソの宇宙開発競争

実用的なロケットの歴史は、宇宙旅行をめざして開発を行っていたドイツ人フォン・ブラウンに始まる。
フォン・ブラウンはナチスの求めに応じて兵器としてのロケット開発に着手し、V2ミサイルを完成させた。
(北朝鮮の弾道弾発射時に問題になったように、宇宙ロケットと長距離ミサイルは、目的は違うが技術的には同じ方向性にある。)
音もなく突然飛来するV2は、攻撃対象となったロンドンの市民の恐怖の的となった。

第2次世界対戦が終わると、アメリカを中心とする資本主義陣営と、ソ連を中心とする社会主義陣営が、世界中で対立する冷戦の時代になる。
両国は、ドイツのロケット技術者を連れてきて、宇宙開発でも競い合うようになった。

以下、年表を見ながら、この競争の様子を追ってみよう。
先に成果を上げたのはソ連である。
初の人工衛星スプートニクを地球周回軌道に送り込むと、その後有人宇宙飛行も成功させた。
このとき乗員のガガーリンは、宇宙中継で無宗教国の立場から「宇宙に神はいない」と語り、カトリックの国アメリカを挑発している。宇宙開発に国威発揚がかかっていた時代を象徴する言葉だ。

これに対しアメリカは、次の目標である月への有人飛行でソ連に先行することを至上命令としてアポロ計画を推進する。1969年、アポロ11号によってこれが実現し、ようやくアメリカはソ連に追いつくことが出来た。

《宇宙開発の年表》
 1944 ナチスドイツのV2ミサイルが発射され、目標都市に着弾。
 1957 ソ連のスプートニク1号、初めて地球周回軌道に。
     スプートニク2号、犬を乗せて軌道に到達。
 1960 ソ連、金星と火星に探査機を飛ばす。
 1961 ソ連、ボストークで初の有人軌道周回飛行に成功。
 1966 国連で宇宙条約採択。
 1969 アメリカ、アポロ11号で二人の飛行士を月に到達させる。
 1971 ソ連の宇宙ステーション、サリュート1号運用開始
 1973 アメリカのパイオニア10号、木星に接近。
 1979 パイオニア11号(米)、土星に接近。
 1981 アメリカのスペースシャトル、就航。
 1986 ボイジャー2号(米)、天王星通過。
 1989 ボイジャー2号、海王星通過。
 1998 国際宇宙ステーションの建設開始

※遠方の惑星に到達するには数年かかるため、打ち上げ年とは一致しない場合がある。たとえば、ボイジャー2号の打ち上げは1977年で、天王星、海王星を通過したあと、現在も飛行中である。

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