日本を代表する進学校として揺るぎない評価を得ながら、のびのびと青春を謳歌している生徒たち。同校最大のイベントである運動会にも表れているように、生徒たちが情熱を傾け、自主性を発揮し、学年を超えた人間関係を培い、資質を開花させていく環境があります。
校風・学習
生徒の自主性を尊重し質実剛健の気風を大切に守り続ける
東大合格者数日本一の座を保ち続けている全国屈指の進学校として名高い同校。その歴史は、1871(明治4)年にさかのぼります。幕末の進歩的な知識人・佐野鼎によって創設されました。そのときに掲げた教育の基本が「進取の気象・自由の精神」です。初代校長・高橋是清が今日の学園の基礎を築き、1886年に有名な格言「ペンは剣よりも強し」を図案化した「ペンケン」の校章が生まれました。また、中国の古い書物『易経』にある「開物成務」に由来した校名は、1895年につけられました。創立時から、135年以上にわたり、男子校らしい質実剛健の気風を大切に守ってきたのです。
もちろん時代によって、様相は変化していますが、現在も外見より内実を、形式的権威より自主的責任を重んじる良き伝統は引き継がれています。生徒たちはのびのびとした中にも、規律を保ちながら学校生活を送っています。
同校では中高時代を人間の本質の土台作りの時期ととらえ、「知・心・体」という3本柱を据えて教育にあたります。「知・心・体」を、X、Y、Zの座標軸として、できるだけ大きな体積を作るという考えです。頭と心と体を鍛えてきっちりと土台を作り、幅の広い人間を作るというのが開成の教育なのです。
御三家校の中では唯一高校からも入学ができる学校ですが(高校募集定員100名)、中学から通っている生徒と高校から入ってきた生徒は互いにいい刺激を与え合っています。中学から入学した生徒は、高校1年頃になると中だるみをしやすくなりますが、中3まで受験勉強をしてきた高校入学生が、いい意味の緊張を与えてくれるのです。高校入学生は、進度の速い中学入学生と合流するまで特別クラスで補習を受け、高校2年から一緒の授業となります。
生徒が自ら行った全校アンケートによると、「開成が好き」と答えた生徒が圧倒的多数でした。この学校でしか学べないものを得て、体験できることを生徒たちは自覚し、その幸せを感じているようです。
真の教養人をめざし幅広く学んで「知」の育成を
同校では、習熟度別のクラス編成は行いません。何よりも生徒の自主性を尊重しながら、日々の授業を重視しています。各教科とも生徒たちが理解を深め、学力を養えるように工夫された独自のカリキュラムと教材を使って授業が行われています。たとえば理科は、中学生のうちから物理、化学、生物、地学の4科目に分けて、すべての分野を基礎から学習します。
社会科も歴史、地理、公民に分け、多角的に学習します。
また芸術科は、高1(高校入学生は高2)で必修選択授業、次年度からは自由選択授業となりますが、生徒たちの選択肢が非常に多いことが特徴です。
美術、書道、工芸のほか、音楽は、ギター、ピアノ、歌唱、作曲の4コースが設けられ、専門的に進んだ授業が行われています。各科目専用の教室があり、機材や設備も整っています。
学力の高さだけではなく、多彩な取り組みの中で才能を開花させていく生徒が多いのも、開成の特徴です。
受験科目だけを勉強していればいいという方針はなく、生徒たちは、お互いに切磋琢磨し、情熱を持った先生の指導を受け、先輩たちの支援の中で、器の大きな人間として成長することが期待されています。

2008年11月 1日


























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