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No.6 2008年 千葉・埼玉の私立高校入試結果 全体的には緩和、倍率の二極化変わらず

元々、公立志向の強い千葉・埼玉では公立希望者が増加。首都圏全体で中3人口が減少したため、私立高校入試の全体倍率が下がる中、埼玉では近隣地域と少し違った動きも見られた。公立との併願推薦が定着、実倍率がほぼ1倍で推移したところが多く、一部上位校の高倍率校との二極化傾向は顔触れに多少の変化はあったものの例年と同様だった。

千葉私立高校入試結果

前期選抜は枠・応募者とも増加、上位校は高倍率を保持

千葉の私立高校入試は昨年度から推薦・一般入試から前期・後期選抜に移行。初年度は例年とさほど変わらない日程で入試を行ったところが多かったが、2年目の今年度は前期にシフトする学校が目立った。前期の定員数は10,286名。初年度を5.2%上回り、総定員の76.9%を占めた。志願者数は前期が8.0%増えたのに対し、後期は26.5%減少。全体では2.0%減り、公立志願者の増加に対し私立はやや緩和した。

18年の前期は推薦、後期は一般の数値

千葉県では公立高校入試制度の改革にともない、20年度から全県標準値との比較により、通学している中学によって内申が変わることになった。学校間内申格差の是正が狙いだが、中学3年間の内申が対象となるため、急に内申が厳しくなった公立中学もあったようだ。この制度はあくまでも公立入試でのものだが、内申点のつけ方を厳しくした中学校の私立受験生の一部に影響した。また、第4学区では前期が私立単願のみで公立併願者は後期を受験することになっているが、今後、他学区と同様に前期からの併願受験が可能になれば私立入試の大勢は前期で確定し後期選抜は2次募集枠に近くなりそうだ。

昭和秀英前期の大幅増加をはじめ、上位校人気が続く

前期でも併願可能になった昭和秀英が応募者を600名以上増やしたのが目立つほか、高倍率校には上位校が並ぶ。19年度後期では23.81倍という驚異的な倍率だった市川は前期でトップを維持。前年も1000名を超えたが、今年は更に受験生を増やした。受験生が51名だったためランクの対象外になっているが、東邦大東邦前期専願も3.40倍の厳しさだった。

20年度千葉県内私立実倍率上位10校   19年度千葉県内私立実倍率上位10校
市川(前期・普通) 3.64倍 市川(後期・普通) 23.81倍
昭和秀英(前期・普通) 3.51倍 日大習志野(後期・普通) 6.02倍
専修大松戸(前期・普通) 3.44倍 渋谷幕張(前期・普通) 4.38倍
渋谷幕張(後期・普通) 3.34倍  専修大松戸(後期・普通) 4.23倍
成田(前期・A〔特進〕普通) 3.10倍 市川(前期・普通) 3.87倍
千葉日大一(後期・普通) 2.98倍 渋谷幕張(後期・普通) 3.50倍
麗澤(後期・普通) 2.94倍 芝浦工大柏(後期・普通) 2.83倍
専修大松戸(後期・普通) 2.75倍 成田(前期・A〔特進〕普通) 2.53倍
日大習志野(後期・普通) 2.74倍 専修大松戸(前期・普通) 2.46倍
渋谷幕張(前期・普通) 2.66倍 千葉日大一(後期・普通) 2.09倍

* 20年度・19年度とも志願者数100名以上に限定。

前年は4倍以上の人気を集めた学校が4校もあったが、20年度は多少分散したため3倍台にとどまった。一方、2倍を超えた学校は昨年よりも増えており、やや人気の分散化傾向が見られる。

首都圏の私立高校入試では、事前相談等による合格確約制が浸透して実倍率1倍台前半で推移しているところと、上位校を中心に高倍率を続けるところとの両極に分かれる傾向がある。千葉でも同様で、順位に変動はあるものの顔触れにそう変わりはない。前期に定員がシフトし、後期は合格者を絞り込む結果となっているため、ランクされているうちの半分は後期だが、受験生は減少している。前期・後期選抜2年目を迎え、前期で合格を確保しようという動きが定着しつつある。今後も、この傾向は強まっていきそうだ。

埼玉県私立高校入試結果

共学校が減少、全体は緩和せず

埼玉県内の公立中学3年生は前年より約1400名減り、2.3%ダウンしたのに対し、県内私立志願者数は1.3%の減少。首都圏では珍しく私立の門は広くならなかった。男子校が2.1%増加の8389名、女子校は2.9%増やし4787名。一方、共学校は2.2%減らし53723名の志願者数だった。男子校・女子校が増やし、共学校が減っているのも他県では見られない特徴だ。首都圏では女子校人気の低迷が見られるなかで、淑徳与野の人気上昇が目立っている。私立への実入学者数も中高一貫生を含めて若干増えているようだ。

公立高校の入試制度は22年度からの大幅な変更を控えているため、今年は全体的にはそれほど大きな変化は見られなかった。各校の動きとしては、山村女子が共学化し山村学園に校名を変更、受験生を増やした。また、例年のことだが、様々なコース制の導入・変更・停止が実施されている。福祉系コースの募集停止と進学色を強めるコース設定が多かった。

高倍率校は慶応志木、早大本庄、特待の難関校中心

男子校の倍率上昇を後押しした川越東が実倍率でトップ。数字は特待合格のみのため、一般合格を含めると合格者数が倍増するが、それでも3.19倍の高さだった。

 難関大学付属の早大本庄と慶応志木は1次の合格者のみで2次試験を実施するが、欠席辞退者が出るため、ここでは1次の倍率でランキングしている。欠席を考慮に入れず2次の合格数で倍率を出すと早大本庄4.35倍、慶応志木4.39倍と更に上昇する。志願者数はどちらもほぼ昨年並みで、県外からの受験生も集める人気の高さは相変わらずだ。

実倍率で2倍を超えたのは次点の立教新座2.01倍までの11校。難関大学付属校と難関大学進学色の強い上位校が名を連ねている。一方、多くの学校では事前相談である程度絞られたうえでの入試が行われているため、倍率はさほど高くないところが目立つ。

志願者数を最も多く集めたのは浦和学院だが、これは入試日3日分がまとめて公表されているため。それでも19年度より133名増やし、3000名台から4000名台に戻した。高倍率校を除けば併願推薦が並んでいるのは仕方のないところだろう。
昨年、志願者を増やした栄東、武南、埼玉栄、本庄第一、花咲徳栄は反動からか20年度は減少。このような隔年現象は次年度以降も続く可能性が高い。また、公立の学区撤廃以降、私立でもさいたま市内私立への受験生流入傾向が続いている。このためか、狭山ケ丘、西武台が2年続けて志願者を減少させた。

20年度埼玉県内私立実倍率上位10校   20年度埼玉県内私立志願者数上位10校
川越東(理数・普通・特待) 6.50倍 浦和学院(全コース併推) 4129名
星野女子部(全コース・特待) 5.86倍 早大本庄(一般1次) 2597名
慶応志木(自己推薦) 3.21倍 花咲徳栄(食物以外全・前期併推) 1323名
早大本庄(α選抜) 3.10倍 昌平(特進特選以外全・併推) 1321名
早大本庄(一般1次) 2.79倍  立教新座 (一般) 1313名
栄東(アドバンス・前期‖|) 2.45倍 春日部共栄(全コース併願1)  1219名
栄東(アドバンス・前期‖) 2.26倍 武南(文理選抜・前期併願1) 1214名
慶応志木(1次) 2.15倍 西武台(進学・B併願) 1193名
早大本庄(帰国) 2.12倍 慶応志木(1次) 1125名
開智(全コース・3回併願)  2.11倍 川越東(理数・普通・特待) 1066名 
* 志願者数100名以上に限定。

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