英語教育の抜本的見直し策。またも重点指定の制度へ
教育再生懇談会の提案
5月末、政府の教育再生懇談会が幾つかの提案を行った。そのうちのひとつが英語教育の抜本的見直し策として、小学校3年生から年間35時間以上の英語授業を実施するモデル校を全国に5千校程度設ける方針。
小学校の英語教育は、学習指導要領の改訂で、11年度に5、6年生で週1コマの「外国語活動」(英語活動)が導入される予定だが、3年生からの英語授業は「早期に学習を始めた方が効果が大きい」との判断からだ。そのほか、中間報告書には、(1)TOEICなどを活用して小学校から大学までの各段階での到達目標を明確に設定(2)英語教科書の質や語彙(ごい)数の向上(3)英語教員の採用にTOEICの点数や英検合格などの条件を課す―なども盛り込む。
そのほかには、「留学生30万人計画」というのがある。質の高い留学生を受け入れる30の重点大学を選定。重点大学では留学生を学生の2割以上、外国人教員を教員の3割以上、英語で行う授業の割合を3割にするといった目標を掲げている。
特定の学校の特別扱いが進む
学校・大学の指定といえば、国による高校での「スーパーサイエンスハイスクール」、「スーパーイングリッシュランゲージハイスクール」、大学での「21世紀CEOプログラム」が代表的だが、各都道府県でも高校に「進学重点校」などの指定を行っている。
今回の提案も、一部の小学校・大学を選定して実施するとしている。しばらく前までは教育の分野で特定の学校だけ特別扱いをすることはかなり抵抗が大きかったはずだ。が、いまや特定の学校に重点的に予算をつけることが当たり前になってきている。
社会のグローバル化にともない、海外との競争、私学との競争といった観点から強い学校・大学を作らなければならない、優れた才能を伸ばさなければならない、ということだ。 教育予算がなかなか増えない背景も、「一部だけ」ということにつながっているのだろうが、ここにも富裕層優遇ならぬ高学力者優遇の政策を感じるのはひがみだろうか。

2008年6月 5日


























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