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第10回 熱心すぎる父親に悩む私立中学の悲鳴

学校を、先生を責める父親

仕事柄よく私立中学の先生と話をする。
最近こんなことを口にする先生が増えてきた。
「以前は父親が出てきてくれるとホッとしたものです。が、最近は、父親が乗り出してくるとゾッとします」。

数年前までは、父親が大局的は観点からものを言ってくれて、わが子のことばかり主張する母親をなだめてくれることが多かった。
が、最近は父親も一緒になって学校を、先生を責め立ててくる。
なかにはいきなり弁護士を伴ってくるケースもあれば、以前にはなかった金銭で解決しようとするケースもあるという。

つい最近会った校長がこんな話をしてくれた。
父親は何かあるとすぐ、『それの法的根拠は何か』『学習権の侵害だ』などと言ってくる。
若い教師はそう言われるとひるんでしまう。

こんなとき同じ土俵に上がってはダメ。
「法的根拠?そんなものはありません。
私たちは大勢の生徒に、学習その他さまざまな経験の機会を提供している。
そうした機会を邪魔するのであれば、これは排除しなければならない。それだけのことです」

―そう答えることにしているという。

このところ世間一般と同様に、学校現場も急速にギスギスしてきているようである。

学校への、先生への謙虚な姿勢を培ってほしい

父親のこうした姿勢・言動を目にしていれば、当然子どもは学校を信頼しなくなり、先生を尊敬しなくなる。
子どもは学校が好きで、先生を尊敬していてはじめて乾いた砂のようにたくさんのことを吸収できるものだ。
父親のこうした行動は子どもにとってはマイナスでしかない。
子どもの成長のためには、学校への、先生への謙虚な姿勢を親子ともども培ってほしい。
そうした素直なやわらかい心を育てることを受験勉強を通じて是非やってほしいのだ。

フランスの詩人ルイ・アラゴンもこう言っている。
「学ぶとは誠実を胸に刻むこと」


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